2011年06月15日

「1%支援制度」八千代市の市民活動団体支援金交付制度って?

【追記】2012年9月20日
平成24年度の1%支援制度の選択届け出結果が公表されました!
⇒詳細はこちら

八千代市が「1%支援制度」を始めたのは平成21年で、今年で3回目を迎えます。
いよいよ市民による届出が6月15日(水)からスタートしまして、6/15付広報やちよにも大きく掲載されていたかと思いますが・・・皆さん、この1%支援制度ってどういう仕組みなのかご存知ですか?

『支援したい団体に投票すると、自分の納税金額の1%分がそこへ配分されるんでしょう?』

私、そんな程度のイメージしかありませんでしたし、全国一律でいつの間にか広まった制度のひとつなんだとばっかり思っていたんです。
が、実は千葉県市川市が6年前(平成17年)にがんじがらめの憲法を乗り越え、やっとの思いで日本初導入にこぎつけたという最先端な施策なんだそうで、全国各市町村で取り入れているのは現時点でも市川市を入れてたったの6ヶ所。

ま、まさか、そのうちのひとつに、八千代市が入っているんですか?
しかも、千葉県では市川市に続いて2例目?!

これを聞いて、「ええ?!なんでうち?!(松戸とかじゃなくて?)」みたいな、この何とも言えない驚きといったら。

そんな珍しい制度だというのに、市内の浸透率はあまりにも低く、昨年の有効届け出人数はたったの1,358人・・・。市民税からこの制度に充てられる金額というのが上限400万円と決まっているそうなんですが、その届出された個人市民税1%相当額の合計は約259万円と上限にも満たなかった状況でした。
投票は昨年度の市民税を完納した納税者に権利があるのですが、八千代市は今や19万人を超える人口となり、8万世帯が住む街に成長しているのに、1,000人ちょっとという現実。

でも、分かる気がします。
だってこの制度、何が狙いなのか?実態はどうなのか?というあたりが、よく分からないんだもの。
単純に考えて、折角納税したのに一部の活動へお金が流れていくということに、まず疑問です。
支援を依頼してきている団体は、じゃあ今までどうやって活動してきたのか?
会費で賄えていたものを、単に会員の負担軽減のためだけに利用されるなら、普通に市税として活用されて市民全体に有益なほうが良いのではないかと思えてしまいます。特に歳出が不透明なままでは、その余剰金で一部の人が潤ったりしていないかと勘繰るケースもあるでしょう。

そもそもこの制度が、なぜ市川市で始められたのか?
何にメリットを見出したのかが分かれば、そんな見方も変わるかも・・・と、導入を決めた当時市川市長の千葉光行氏の著書「1%の向こうに見えるまちづくり」に目を通してみました。

八千代市と同じく都内に勤務する方のベッドタウンとして発展してきた市川市では、地域コミュニティが希薄になっているという問題が慢性化していました。昔は隣り近所で助け合って解決していたようなことまで公的サービスに求められ、行政の仕事内容は年々多様化していきましたから、行政では人員面で限界をきたします。特に公的サービスは偏りがなく画一的な内容に留まりがちで、そんな行政をもどかしく思い「出来ないなら自分たちでカバーしよう!」と多くのNPO団体が市民活動に勤しむようになりました。
ただ、そのNPO団体の一員も日々の生活の傍らで活動している市民ですから、人員や予算的にも手一杯で事業を拡大する余裕がなかったり、団体の活動が周知されず会員間だけで細々活動しているケースが多いという実態でした。さらに活動は団体毎で行うのが一般的で、他の団体の動きを知る手立てがなければ、連携を取れるような情報源もまとまっていない。

この状況を知った元市長は、「もしこれらの活動が団結されれば、一層大きな力になるのは間違いない。枠にとらわれることなく、きめ細やかな市民サービス事業を行う“民間”を“行政”が支えることで、失われたコミュニティの再構築につながるのではないか」と考えます。
団体活動がオープンになって団体ごとの情報交換が出来れば、さらに事業に深みが増すのではないか。また会員になってその活動に参加したいという人も増える可能性も見込める。
この“団体から情報発信し、その活動を理解してもらう機会を作る”というスタイルは、財政的な支援以上の効果をもたらすはずだ!

それを具体化した施策が、1%支援事業だったわけです。

始めは「普段何も地域貢献できてないから、せめて頑張っているNPO団体に寄付するつもりで賛同しよう」という気持ちから参加した市民も、いざ投票しようとなると中身が気になる。

どんな活動をしてるんだろう?
なんでそんな活動をしないといけなくなったんだろう?
そもそも市はどうしてやらないんだろう?

いつの間にか、自分の住む街に目が向いて、気付けばその活動に市民の一人として参加している。

そんなコミュニティ再構築のサイクルがうまく回っている地域として有名なのが、1%支援制度で大いに盛り上がっている愛知県一宮市。昨年の届け出数は3万6千人を超え、18歳以上の投票可能な人口の約11.5%もの方が参加したそうです。ここまで周知されたのには、支援制度自体をNPO団体が支えてPRを充実させているという実態がありました。
莫大な市税を投じて広報活動や作業人員を増やすと、その分を市民活動に回したらどうかという問題になるので、市川市でもこの施策のやり方には最小限の手間となるよう考慮したそうです。今では支援制度の基金積立金というものを設けて、そこから支援対象団体のPRを充実させたパンフレットを毎年紙媒体で発行しているようですが、先ほどの一宮市の例も、すべて行政のみに頼らず地域活動が市民生活の中でうまく機能し始めている結果!

また、この1%支援というチャレンジは、もうひとつの大きな揺さぶりを市民に投げかけました。
それは「税金の使い道を市民自らが選べる」ということ。
住民投票と同じように、市政に対して微々たるものではあるけれども、意見を投影できる権利が市民に与えられたことで、今までベッドタウンとして興味が薄れていた地域に対して、興味を持つきっかけづくりにもつながったのです。
制度の元となったのはハンガリーの「1%法」だそうですが、平成17年当時で既に施行から8年近く経ったハンガリーでは、実はすべての納税者が参加しているわけではなく3割程度だったとか。ただし、残りの方がこの制度を知らないわけではなく、9割以上に浸透していました。要は、残り7割の国民は、税金を非営利団体ではなく“国が使うこと”を選択してたことになります。
単に市民団体というだけでは支援の理由にはならず、いかに地域の活性化につながるような有意義な活動をしているかを市民は判断し、また一方で行政がより良い施策を提案すればハンガリーのように多くの国民から賛同を得られることにつながります。
1%支援制度が広く周知されるほど、市政に対する市民のイエス・ノーが可視化され、これがより有益な施策を引き出す圧力ともなるわけです。
団体と市政の両方が切磋琢磨する、そういう図式が理想形といったところでしょうか。

八千代市でも、まずはどんな団体が支援を依頼しているのか?その団体がどんな地域貢献をして、支援を受けた金額で何を実行したいのか?さらには年度末に活動報告が具体的に紹介されるような、分かりやすくまとまったものが公開されることが第一歩。
これが出来て初めて金銭面での不透明さも解消されるでしょうし、参加者増加につながっていくと思われます。
けれどもこの制度を維持するための職員は、昨年より減らされているようです。
さらにゆりのき台にある市民活動サポートセンターに兼任という形で担当者がいるので、なかなか充実した広報活動のために各団体へ回るようなこともままなりません。
折角の面白い制度がいつの間にか無くならないよう、出来ればせめて各団体の詳しい情報だけでも閲覧できる機会が設けられるといいのですが・・・。
それに、聞いたところではこの1%支援制度があるからという理由で、市民団体の活動に不可欠な公的支援が切られてしまっているという問題もおきているとか。それを賄うためにもぜひ支援金が限度満額になるような盛り上がりになることが期待されます。

ともあれ、今日から8月16日(火)までの2ヶ月間、納税者からの届け出受付が始まります。
広報やちよに挟まれてくる紙面を送付するか、市の窓口に直接届け出るか、インターネットでの受け付けという3種類の方法で参加が出来ますので、ぜひこの機会に一度1%支援制度にゆっくり目を通してみてはいかがでしょうか?

●市民活動団体支援金交付制度「1%支援制度」
市民活動サポートセンター内 総合企画課1%支援制度担当
〒276-0042 千葉県八千代市ゆりのき台5-30-6
電話:047-481-3222 FAX:047-481-3221 Email:nposupport@city.yachiyo.chiba.jp
月〜金曜日(祝日を除く) 午前8時30分〜午後5時
【選択届出の方法について】http://www.city.yachiyo.chiba.jp/21800/page000047.html
【1%支援制度 紹介ページ】http://www.city.yachiyo.chiba.jp/shisei/category00000503.html(八千代市HP内)




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